ビッグモーターのぶらブラックぶりが世に出て衝撃を受けてますけれど、なんというかあの強烈に支配するやり方っての?上司や会社の言うこと聞かない奴は人間じゃないよ的な言い方で追い詰めて尊厳無くすやり方って、やっぱり鉄板なんでしょうかね。
以前私が勤めてた不動産系の会社でもやっぱりそう言うのがあって、もうとにかく人間扱いしないんですよ。怒鳴って脅して散々お前はクズだゴミだって言われ続けるんですよね。
ただそんな中ちょっとうまくいくことがあったりするととびきり褒められて、まあ結局ただの飴鞭な訳ですけれど、それが嬉しくてまた辛いけど頑張るみたいな思考に陥って、外から見れば完全なるパワハラなのに、当の本人はそれに気づくことができないんですよ。もう完全にマインドコントロールみたいなものです。
せっかくなのでその辺について少しだけ語りましょうか。
人を人とも思わないブラック企業ポイント
まずは私が以前勤めていた会社がどんなところだったかについて。ちょっとこれはすごいよなってことを列記してみますね。
朝大声で目標数字と今日の予定を叫ばされる…10点
「私の目標は‥‥」「できんのか!!」「やります!」「ほんとか!どうやってやるんだ!」「これこれこうやって‥‥」「それでできる訳ないだろう!!」みたいな茶番をやらされます。
左手は常に受話器…20点
なんならガムテープでぐるぐる巻にされます。これ、社内ですごい取り組みをしているって社内報かなんかで紹介されたりしてたんですよね。ちなみにトイレに行く時は受話器の線を引っこ抜いて、左手に受話器ついたままトイレに行きます。男ならできるだろって。
アポイント取れないとデスクの上で正座でテレアポ…40点
見せしめですね。営業部以外の人たちからの視線がなかなかに恥ずかしいです。実は割とみんな心配してくれていたんですけどね、当時は全然他の部署と接点ないと言うか上司にシャットアウトされていたので、関わりがなかったのです。そのうち足が痺れてきて、足を崩そうとしてめちゃくちゃ怒られるのと、デスクから降りる時に転がり落ちるところまでがワンセットです、
さらにアポイント取れないとフロアの隅っこに正座させられる…50点
この時は電話はしないです。みじめになれってことなんだと思います。別に真面目でもなんでもなくて、普通に休憩時間でした。それに気づいたのか、そのうちこれはやらされなくなりましたね。
手が止まるとなんか飛んでくる…70点
いろいろ投げてくるんですよ。手が止まってるぞって。ハサミとか、ペンとかカッターとか。普通に危ないのです。あと一番怖かったのはセロハンテープの台です。あのめちゃくちゃ重いやつ。流石に顔面に当たって大怪我みたいなことはなかったですけどね。
デスクの引き出しがボコボコ…80点
デスクに引き出しがついてると思うんですけど、その一番下がボコボコなのです。なぜかって、上司からウロウロしながら、ちょっとダメなことがあるとすぐ蹴るんですよね。引き出しの一番下の段。「ちゃんと電話しろ!」ドカッ!「声に覇気がない!」ドカッ!「トイレ?我慢しろ!」ドカッ!「なんかお前顔変だぞ?」ドカッ!
おかげでうちの支店の営業部のデスクはみんな一番下の引き出し開かなくなっちゃってました。
ベンツ買わされる…90点
私はなんとか免れたんですけど、無理やり高い車買わされてた人がいました。前いた会社歩合はすごかったですからね。新卒で1,000万稼ぐ人とかもいた訳ですよ。元論全員じゃないですけど。で、どんだけローン組んでも歩合で返せって高いもの買わされるのです。車よりはもうちょっと額小さいですけど、ウン十万のスーツとか、1回ウン十万のキャバクラとかそう言うのもありました。
たまに殴られる…60点
なんか支店長がですね、プロレスとか好きだったのかなあ、やたら茶番したがるんですよ。気合いを入れるために殴ってやる、ちょっと前来いって。で、前に出るとですね、跪いてまず自分の悪かった点を大声で報告させられて、そのあと殴られるのです。バシーンって。で殴られたあと「ありがとうございますっ!!」って言わなきゃないのまでがセットですね。
終業時間は午前3時…100点
まあ大体そのくらいでした。午後9時頃までは営業してるんですよ。その後に顧客情報の整理とかポスティング用のチラシ作ったりとかして、夜の1時過ぎたあたりからポスティング始めます。その後夜の2時とか3時頃にやっと終わって、それを上司に報告して、やっと1日が終了です。
やばいですよね、それで翌日7時半とかには会社に行ってなきゃいけないんですよ。家に帰って3時間くらい寝て、またすぐ会社に行く、と。先輩なんかは家に帰るの面倒臭がって、コンビニとかで車の中で寝てたりしてましたもん。一応週に1日くらい休みはありましたけれど、毎週ではなかったので、ひどい時はそんな生活で20連勤とかしてました。
なぜか終業後に岩盤浴…120点
たまにですね、仕事が早く終わると上司が言ってくるんですよ。悪い物を落とすために岩盤浴行くぞって。ちなみに早く仕事が終わったと言ったって、大体後1時間で1日が終わるってくらいの時間です。当然断ることなんで絶対にできません。もはや拷問のようなものですね。
ブラック企業のマインドコントロール
さて、色々とヤバめなブラック企業のエピソードを語ってきましたけれど、なぜあそこまでやられて誰も反乱を起こさないのか、正直不思議ですよね。けれどもこういう会社にいるとそれが当たり前過ぎて、おかしいと感じることすら出来なくなってしまいます。マインドコントロールされてしまうのです。
マインドコントロールなんてどっかの宗教団体じゃないんだから、と思うかもしれませんけれど、これがなかなか馬鹿に出来ません。私が以前勤めていた会社では、マインドコントロールを意図していたかどうかは分かりませんけれど、今思えばマインドコントロールされちゃうだろうなみたいな文化がありました。
1日の締めの終礼はマインドコントロール
営業チームごとに夜9時頃集まる訳なんですけど、それを夕礼とか終礼って呼んでいたような気がします。そして1日の振り返りと言うか、とりあえずできなかったことについて延々と上司に怒鳴られる会が行われるのです。4人チームなんですけどね、本当にみんな等しく平等に怒られるんですよ。
お前はクズだ、生きる価値がない、いないほうがマシ、他の会社なんか行ったらお前はすぐにクビだ、契約取れてないのに、あるいは取れていたとしてもこれしか取れてないのに給料払ってもらって思えば幸せ者だ、臭い、なんか顔が変、悪いオーラが出てる、などなど。それはもうありとあらゆるボキャブラリーでガンガン責められる訳です。
ただそんな中でもですね、ふと優しさが入るわけですよ。お前は本当はできるやつだ。俺は絶対にお前を見捨てない。お前に足りないのはなんだか分かるか?技術じゃないんだよ、目力なんだよ。
目力……w
割合的には9:1くらいなんですけどね、なんかこう、私はもっと頑張らなきゃいけないんだって気にさせられるんですよね。きっとそれまで9割怒鳴られているので正常な思考回路がぷつんと切れてしまっているからだと思います。ろくにモノを考えることができなくなって、結果突然キラーンと褒められたりすると、この人に付いて行こうという気になってしまうのです。
「とにかくひたすら休みなく電話」はマインドコントロール
休みなく電話をさせられるんですけれども、これも正直言ってマインドコントロールの手法の1つだと思います。
お経ってあるじゃないですか。例えばあれって法事かなんかでずーっと聞いていたり、もしくは一緒に唱和していたりすると、自分が起きているのか寝ているのか分からなくなることってないですか?もしまだ経験ないなら、YouTubeかなんかで動画調べて、実際に聞いてみてください。目をつぶって、声を一字一字しっかりと聞く感じで。きっとなんだか精神がふわーっとする感触があるかと思います。
これ別にお経の力で魔力に目覚めるとかそういうのではなくて、単調なリズムの訳分かんない言葉の羅列をずっと聞いていたり、口に出していたりするとなるものなのです。あとは朝会の校長先生の話とか、国語の教科書をクラス全員で読み合わせするときなんかも同様です。ちゃんと聞いている、言っているつもりなのに意識はぶっ飛んでいるという。
ずっと電話をひたすらかけ続けているのもある意味同じなんですよ。ひたすら電話をかけて、ひたすら壊れたレコードのように同じ言葉を繰り返す。正常な意識でなくなるというか、精神の防御機構が破綻してしまうと思うんですよね。そしてその合間に紡がれる言葉を問答無用で受け入れるようになってしまうという。電話営業中に紡がれる言葉と言えば、様々な罵倒と恫喝です。もはや恫喝されたりののしられたりすることは問題ではないと、精神が認識してしまうわけです。
ブロック企業のマインドコントロールから抜け出すには?
まずちょっとおかしいなと気づける程度に正常だった場合には、とにかくすぐ逃げなければいけません。とは言っても次の就職先が見つかってないうちに仕事を辞めるのはリスクがありますよね。まあぶっちゃけ先に紹介したようなブラック企業であれば再就職先が見つかっていなくてもやめるべきだとは思いますけれど。
まあともかく。すぐにやめることができない場合には、自分を強く保つ必要があります。
自分をマインドコントロールする
結局これまでのマインドコントロールはすべて言葉を介して行われてきました。だとしたらこちらも言葉を使って対抗です。朝起きて一番に「この会社はおかしい、すぐやめないとダメだ」って唱えたり、寝る前に「この会社にいると自分はダメになる」って唱えたりとか。いや、ただ唱えるだけかって思うかもしれないですけれど、結局はこれが一番いいんですよ。マインドコントロールされかけている自分に対して、自分から別なマインドコントロールをかけるわけです。
割とないでしょうかね。職場でそんなに好きでも嫌いでもなかった人がいたとして、同僚がその人のことめちゃくちゃ悪く言ってるのを聞いたりして、つい話を合わせて自分もその人の悪口を言うようになると、いつの間にかその人のことが嫌いになっていくみたいな現象。これもある意味自分にマインドコントロールかけてるようなもんなんですよね。
あとこういう話を聞いたことはないでしょうか。毎日鏡を見ながら「お前は誰だ」っと問いかけてると、本当に自分が何者か分からなくなってしまって最終的には精神に異常を来してしまうっていうやつ。それだって自分に対してマインドコントロールしてるようなもんじゃないですか。
もしかしたら自分を保つのにもっといい方法があるかもしれませんけれど……例えば近親者に相談するとか法律家に相談するとか、酒と異性の溺れるというのもまあ一つの手ではあると思います。けれども一番手っ取り早く簡単なのは、やはり自分をコントロールすることなのだと思うのです。
まとめ
ブラック企業ってまあまあよく聞く言葉ではあるかと思いますけれど、実際の体験談としていろいろとお話してきました。もしかしたらもっとすごい、ありえなくくらいヤバい会社もあるかもしれませんけれど、私の経験談ではこれが精いっぱいですね。もし、もっとこんなのがあったよという方がいらっしゃいましたら、ぜひともコメントとかで教えてもらえると嬉しいです。
あと自分にマインドコントロール、絶対いいから試してみるといいですよ。朝起きて「今日はいい日」とか、夜寝る時に「今日はいい日だった」ってつぶやくだけです。少しだけ世界が明るくなると思いますので、ぜひぜひ試してみてくださいね。
あと最近では退職代行の業者とかもあるので、良ければ参考にしてみてください↓